競売不動産取扱主任者は、不動産の競売に関する専門知識を有することを証明するものです。
※競売とは、借金や税金の未払いで不動産が強制的に売られることを指します。
しかし、競売不動産取扱主任者の資格を取得することには、あまり意味がないと言われることがあります。
一体なぜでしょうか?
競売不動産取扱主任者が意味ないと言われてしまう理由と、取得するメリットを解説していきます。
競売不動産取扱主任者が意味ないと言われる4つの理由
- 不動産業界で働く上で必須ではない
- 需要が少ない
- 他の不動産系資格の方が有利
- 国家資格ではない
不動産業界で働く上で必須ではない
競売不動産取扱主任者には、宅建士のような独占業務(その資格がないと従事できない業務)がなく、不動産業界で働くために必須というわけではありません。
競売不動産取扱主任者を持っていなくても業務に支障をきたさないため、取得する意味がないと言われてしまうのです。
需要が少ない
競売不動産取扱主任者の資格を活かせる仕事の需要が少ないという点も挙げられます。
競売不動産の取引は一般的な不動産取引に比べて少なく、この資格を持っていても活躍の場が限られます。
不動産業界で幅広い仕事をこなすためには、もっと総合的な知識が求められることが多いです。
他の不動産系資格の方が有利
競売不動産取扱主任者と比べ、他の資格の方が就職やキャリアアップに有利なことが多いです。
例えば、宅地建物取引士(宅建士)は、多くの不動産取引で必要とされるため、この資格を持っている方が圧倒的に有利です。
他にも、マンション管理士、管理業務主任者、賃貸不動産経営管理士、不動産鑑定士など、就職やキャリアアップに有効な資格が多く、相対的に競売不動産取扱主任者が選ばれにくい面があります。
国家資格ではない
前述した宅地建物取引士(宅建士)、マンション管理士、管理業務主任者、賃貸不動産経営管理士、不動産鑑定士はすべて国家資格ですが、競売不動産取扱主任者は民間資格です。
その分信頼度が劣り、意味がないなどと言われる原因となっています。
競売不動産取扱主任者を取得する3つのメリット
では、競売不動産取扱主任者を取得する意味は本当にないのでしょうか?
競売不動産取扱主任者を取ることによる3つのメリットを紹介していきます。
知識の習得
競売不動産取扱主任者を取るためには、競売不動産について詳しく学ぶ必要があります。
例えば、競売の仕組みや法律、実際の取引方法などです。
これにより、競売不動産に関する幅広い知識を身につけることができます。
この知識は決して無駄にはならないでしょう。
キャリアアップ
競売不動産取扱主任者を持っていると、不動産業界でのキャリアアップが期待できます。
不動産会社や競売に関する仕事に就く際です。
顧客に対して営業する際に、資格を持っていることで、信頼されやすくなることは間違いありません。
そういった意味でも、キャリアップのために資格を取得する価値は十分にあります。
資格手当がもらえることも
一部の企業では、この資格を持っていると「資格手当」というお金をもらえることがあります。
これは、資格を持っていることがその会社にとって価値があるためです。
まとめ
競売不動産取扱主任者は、「不動産業界で働く上で必須ではない」「需要が少ない」「他の不動産系資格の方が有利」「国家資格ではない」などの理由から、意味がないなどと言われてしまうこともあります。
事実、現状では競売不動産取扱主任者を取得する意味はさほどありません。
ただ、知識の習得やキャリアアップ等、取得するメリットも存在しています。
特に、宅建士を有している方は比較的簡単に合格することができるため、挑みやすいかもしれません。
興味がある方は是非挑戦してみて下さい。